たんぱく質の基本【基礎ヴィーガン栄養学】

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Kawahara Ai
公開日: 2020/12/19 / 最終更新日: 2023/04/11
たんぱく質の基本【基礎ヴィーガン栄養学】

たんぱく質=肉というイメージがいまだに強い今。

ヴィーガン食生活を始めると必ず立ちはだかるのが”たんぱく質不足”への不安ではないでしょうか。

結論をいうと、動物性食品を摂らないと必ずしもたんぱく質不足になってしまう訳ではありません。

ただし、きちんとバランスよく食事を摂ることが大前提となります。

そこで今回は、たんぱく質の基本的な知識と、たんぱく質不足にならないための方法についてお話ししていきます。

 

 

栄養学監修

河原あい

管理栄養士 / 微生物の研究で博士号(環境系)/ コーネル大学 Plant Based nutrition course 修了/ 現在フリーでwebメディア編集、レシピ制作、フードフォトの撮影などを行う。2020年からベジ生活を開始。

Instagram :@kwhr_ai 

 

 

目次

  1. たんぱく質について
  2. たんぱく質の主な働き
  3. たんぱく質はどれくらい摂るべき?
  4. ヴィーガンがたんぱく質不足と言われる理由
  5. まとめ

たんぱく質について

 

 

三大栄養素のひとつであるたんぱく質は、20種類のアミノ酸が連なってできた高分子化合物のことであり、私たちの体を作っている主な物質です。

体の60〜70%が水分でできており、たんぱく質は残りのうち15%程度を占めています。その役割は多彩であり、食事だけでなくプロテインやサプリメントからも摂取している人もいるのではないでしょうか。

そんなたんぱく質ですが、私たち生き物の体内でどのような働きをしているのかご紹介します。

 

たんぱく質の主な働き

たんぱく質は体内で多彩な役割を担っていますが、ここでは主な働き4つをご紹介します。

 

①カラダを作る

 

 

筋肉はもちろん、内臓や皮膚、爪、髪の毛などカラダの全てはたんぱく質でできています。食事からのたんぱく質はもちろん、体内に貯蔵しているたんぱく質も利用し、分解・合成しながら必要なパーツを作っています。

②酵素として働く

 

 

たんぱく質は酵素としても働き、栄養素など体内の物質の代謝を行っています。例えば糖質を分解するアミラーゼや、脂質を分解するリパーゼなどが酵素にあたります。私たち生物にとって酵素は、食事から摂取した栄養素を利用するために必要不可欠なものです。

③ホルモンの分泌

 

 

成長や水分代謝などの内分泌機能を調節しているホルモンは、ステロイド由来とペプチド(たんぱく質)由来の二つの種類があります。中でもペプチド由来のものには抗利尿ホルモンや消化器系に関わるホルモンがあり、これらの分泌もたんぱく質が担っています。

④免疫力を高める

 

 

いつも元気でいるためにも欠かせないのは免疫力。外部からのウイルスや異物に対して反応する時に必須となる「抗体」も、たんぱく質でできています。

たんぱく質はどれくらい摂るべき?

 

 

「ヴィーガンだとたんぱく質が不足しやすい」という言葉を頻繁に聞くことがあるかもしれません。

では実際に、たんぱく質をそれくらい食べるべきなのかという点を解決していきましょう。

厚生労働省食事摂取基準によると、成人の場合はたんぱく質目標量は「エネルギーの13〜20%」となっています。

これは、例えば1日1800kcal摂取するとすると58〜90gにあたります。

しかしながら、たんぱく質の摂りすぎによって内臓を痛める可能性も指摘されており、今なお摂取量で議論がなされている栄養素でもあります。

現段階では、少なくとも体重1kgあたり0.8〜1.0gのたんぱく質(例:50kg→40g〜50g)が摂れていれば十分でしょう。

 

ヴィーガンがたんぱく質不足と言われる理由

 

 

現代の日本人は1日に摂取するたんぱく質のうち、半分程度を動物性、残りの半分を植物性の食品から摂取しています。

(参考:国民健康栄養調査(令和元年)https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000687163.pdf

 

つまり、植物性食品にもたんぱく質は多く含まれているのです。ただ、それらは豆類や穀類に依存しており、野菜や果物にはほとんど含まれていません。そのため、「野菜中心」のイメージがあるヴィーガンはたんぱく質不足が指摘されがちになるのでしょう。

また、動物性食材に含まれるたんぱく質は、植物性のものと比べてたんぱく質の組成が優れています。この組成はアミノ酸スコアと呼ばれ、アミノ酸の種類で決まります。

アミノ酸についてはこちら!

 

ですが、質の良いたんぱく質を豊富に含む植物性食材を賢く選べば、たんぱく質不足の心配は簡単に解消できます。

まとめ

 

今回は、基礎ヴィーガン栄養学の中の”たんぱく質”についてお話しました。

体の中で多彩な役割をもつたんぱく質は、毎日欠かせない栄養素のひとつです。カラダを作るだけでなく、栄養素の代謝や内分泌機能も調節しています。

ヴィーガンだとたんぱく質不足を心配されている方も多いはず。ですが、実はそんなことはなく、食事の選び方次第でたんぱく質不足は起こりません。

そこで次回は、たんぱく質の大切な質に関するアミノ酸とおすすめの食材についてお話していきます!

▶︎ アミノ酸とおすすめの食材について

またブイクックでは、植物性100%のヴィーガンレシピが豊富に掲載されています。この栄養学記事を参考に、健康的なお料理をお試しください!

 

ブイクックスーパーとは?

 

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その5つの基準は以下の通りです。

・原材料に動物由来の食材不使用

・動物性食品と同じ揚げ油不使用

・アルコール飲料の製造過程で動物由来の清澄剤不使用

・砂糖の製造過程での骨炭不使用

・ライン清浄と商品説明へコンタミ記載政党材

 

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Kawahara Ai
ヴィーガン歴2年の管理栄養士で環境系の博士号取得(2022年)| コーネル大学e-learning Plant-based nutrition修了

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