ヴィーガンでも栄養的に大丈夫なの?おすすめの対処法をご紹介【管理栄養士が回答】
ヴィーガンとは、動物性の食材(肉、魚、卵、乳)やはちみつを摂らない食生活や、動物由来のものを使わないアイテムで暮らすライフスタイルのこと。環境問題の視点や、動物の命を尊重、健康面など、さまざまな視点から取り入れる人が増えつつあります。
そんな中で、最もよく寄せられる質問が「ヴィーガンでも栄養的に大丈夫なの?」という質問。そこで、管理栄養士がこの質問に答えます。
目次
ヴィーガンでも栄養的に大丈夫なの?
結論からいえば、ヴィーガン食で暮らすことは栄養学的にも大丈夫です。その代わり、ヴィーガンの方はノンヴィーガン食(いろんな食をまんべんなく食べる)よりも栄養バランスをしっかり考えた食事を続けることが大切です。数日くらいの栄養バランスの乱れは問題ではないものの、それが何日も続けば体調不良を招く可能性もあるので、注意しましょう。
とはいえ、難しそうにみえて、ノンヴィーガン同様に栄養バランスに気をつけることが大事で、選ぶ食材や調味料が違うだけですよ。
栄養バランスのために意識すること
栄養バランスと聞くと、なんとなくわかるけどどうしたら良いかわからない…と思われる方もいるかもしれません。その通りで、実は必要な栄養素やそのバランスは性別、年齢、身長・体重、その人の生活スタイルによって異なります。自分にあった栄養バランスを意識するのは難しいですが、ある程度目安となるものを国(厚生労働省)が提示しています。
食事バランスガイドによると、理想とする1日の食事は以下の通りです。
- 主食(ご飯、パン、麺類):ご飯(中盛り)を4配分
- 副菜(野菜、きのこ、いもなど):サラダなどの野菜料理5皿程度
- 主菜(大豆料理など):冷奴や納豆を3皿程度
- 果物:みかんを2つ程度
ガイドラインには、牛乳・乳製品も紹介されていますが、ヴィーガンの人はこれらで摂取できるタンパク質や鉄分などを、別の食材から補給する必要があります。
豆乳や、カルシウムが豊富なアーモンドミルクなど、乳製品で摂れる栄養素を補える食材はたくさんあります。もっと詳しく知りたい方はこちらを参考にしてください。
▶︎豆乳にカルシウムはどのくらい含まれる?おすすめヴィーガンレシピ10個付き【管理栄養士監修】
ヴィーガンの人は特に、この栄養バランスや栄養素に関する知識をしっかり身に着けることを意識してみてください。
また、自分の体調をいつも気にかけることも重要です。例えば、「疲れやすくなったな…」という時は、エネルギーやビタミンが足りていないこともありますし、「生理が遅れ気味…」という場合は、鉄や脂質が不足している可能性があります。私たちの体は、食べたものでできているので、自分の体をしっかり観察してあげてください。
しかし、毎日の食事でその”栄養バランス”を完璧に整える、というのもなかなか難しいもの。そのため、3日や少なくとも一週間単位で「食事や栄養バランス大丈夫だったかな?」と振り返るようにしましょう。
ヴィーガン食で注意すべき7つの栄養素
ヴィーガンの方の場合、ノンヴィーガンの人と比べて不足しやすい栄養素がありますので、それらを不足しないような食生活を心がけてみてください。
特にビタミンB12、鉄、タンパク質については動物性食品に含まれている場合が多く、管理栄養士に質問を多くいただくので簡単に解説します。
ビタミン12
赤血球を合成したり、脳の機能を正常に保ってくれるビタミンB12ですが、動物性食品に多く含まれているため、植物性の食品にはあまり含まれていません。ですが「ニュートリショナルイースト」をはじめとするスーパーフードは、スプーン1杯分で1日に必要なビタミン12を摂取することができます。お近くのスーパーなどで探してみてください。
鉄
鉄は酸素を全身に運搬したり、体を動かすエネルギーを生産する働きを担っています。動物性食材に含まれる鉄は「ヘム鉄」と呼ばれますが、植物性の鉄である「非ヘム鉄」と比べて吸収率が高いため、ヴィーガンの人は鉄不足が懸念されます。ですが、ビタミンCと一緒に非ヘム鉄を摂取すると吸収率が上がるため、みかんやレモンをはじめとした果物と一緒に摂ることをおすすめします。
タンパク質
タンパク質はアミノ酸と呼ばれる小さな物質で構成されています。全20種類のアミノ酸のうち、9種類は必須アミノ酸といい、体内で生成できないため食事から摂取しなければいけません。必須アミノ酸は植物性の食材にはあまり含まれていませんが、他の食材を組み合わせることでタンパク質不足を補うことが可能です。
「お米×納豆」「食パン×豆乳ヨーグルト」などの具体的な組み合わせをこちらの記事では紹介しています。
カルシウム、亜鉛、脂質などの栄養素についても他の記事で詳しく解説しています。気になる方は併せて読んでみてください。
とはいえ、栄養素は目に見えないもの。日々の生活で意識するのが難しい!という方は、まんべんなくいろんな植物性の食材をとることを意識するのがいいでしょう。一つの食材に含まれる栄養素はひとつではありません。ヴィーガンだけど何を食べたらいいかわからないから、お米と野菜ばかり食べる…のではなく、豆類や種実類(アーモンドやくるみなど)、フルーツなど、さまざまな食材を取り入れることで、それらがもつ栄養素をバランスよく取れますよ。
ヴィーガンを続けるにあたって、栄養に不安がある方は、手軽にタンパク質をはじめとする栄養素を摂れるヴィーガン弁当「ブイクックデリ」もチェックしてみてくださいね。
管理栄養士おすすめのヴィーガンレシピ3選
ベジガールさんの「たっぷりタンパク質が取れるハンバーグ」
豆腐を使ってたんぱく質をしっかり補うことのできる一品。まとめて作っておけばいつでも美味しいハンバーグが食べられますよ。
材料(7個)
プロテイン(無味) | 50g |
豆腐(木綿) | 350g |
オートミール | 20g |
味噌 | 小さじ1/2 |
胡椒 | 少々 |
ニンニク | 小さじ1 |
生姜 | 小さじ1 |
▶︎「たっぷりタンパク質が取れるハンバーグ」の詳しいレシピはこちら!
Hikariさんの「キノコクリームパスタ🍄」
きのこで食物繊維をとりつつ、ニュートリショナルイーストでビタミンB12を補うことができます。チーズのような、なめらかなコクと風味をお楽しみください^^
材料(1人分)
絹ごし豆腐 | 150g |
ニュートリショナルイースト | 大さじ2 |
レモン汁 | 大さじ1 |
ガーリックパウダー | 小さじ1/2 |
白味噌 | 小さじ2 |
塩 | 小さじ1/2 |
パスタ | 50g |
マッシュルーム | 5,6個 |
しめじ | 適量 |
オリーブオイル | 大さじ1 |
ブラックペッパー | 少々 |
パセリ | 少々 |
vegehealthyさんの「炊飯器で簡単!!お野菜ごろごろポトフ」
お家にある炊飯器で、野菜やキノコ類をたっぷりと摂ることのできる一品ができます。一人暮らしの方や、料理の時間があまりない…という方はぜひ作ってみてください◎
材料(2〜3人分)
キャベツ | 1/8玉 |
じゃがいも | 2個 |
玉ねぎ | 1個 |
にんじん | 1/2本 |
えのき | 1/2袋 |
酒 | 大さじ2 |
野菜だし粉末 | 小さじ1.5 |
クミンシード | 小さじ1/2 |
乾燥カットしいたけ | ひとつかみ |
水 | 適量 |
黒胡椒 | 適量 |
▶︎「炊飯器で簡単!!お野菜ごろごろポトフ」の詳しいレシピはこちら!
栄養について知り、自分の体にアンテナを貼ろう
今回は、「ヴィーガンでも栄養的に大丈夫なの?」という疑問にお答えしました。
お肉や魚、卵、乳製品は効率よく栄養素を摂ることができるので、ヴィーガン生活は植物性食材でしっかりカバーする必要があります。だからといって、植物性食材だけで暮らすヴィーガンでも、栄養バランスをしっかり整える(つまり、栄養不足にならないように生活をする)ことは可能です。重要なことは、栄養について知り、自分の体にアンテナを貼ること。どうしても体調面で不安なことが出てきたら、かかりつけのお医者さんや管理栄養士の先生に相談してみましょう。
そして、意識してほしいのがいろんな食材を食べること。サラダだけ、お米だけ…と偏るのではなく、野菜、果物、豆類、キノコ類、種実類、海藻類など、いろんな食材をまんべんなく食べるようにしてくださいね。
とはいえ、必要な栄養素をまんべんなく摂り続けるのは大変ですよね。そこで、栄養バランス満点の食事が簡単に摂れるおすすめサービスを紹介します。
簡単に栄養バランスの取れた食事が取れるヴィーガン弁当
おいしいヴィーガン惣菜を、定期的にご自宅までお届けするサービス「ブイクックデリ」。タンパク質はもちろん豊富な栄養が1食で摂取できます。お仕事で忙しい日のランチや夜ご飯にもってこいです。
ブイクックデリの特徴
・冷凍で6食ずつ定期的にお届け
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