話題のスーパーフード14選!栄養素や働きを解説します【管理栄養士監修】
近年は食の欧米化や、食生活の乱れによって栄養不足に悩む人が多くいます。
そんな中、救世主となるのが、この栄養素を多く含む「スーパーフード」です。
しかし、普段スーパーなどで見かけない食材も多く、知らない食材も多いですよね。
そこで今回は、ブイクックで今まで取り上げてきたスーパーフードをいっぺんにおさらいしましょう!
栄養監修
管理栄養士 河原あい フリーランス ライター&コンサル |
スーパーフードとは
スーパーフードとは、以下の定義を満たす食品の事をいいます。
・栄養バランスに優れ、一般的な食品より栄養価が高い食品
・一部の栄養・健康成分が突出して多く含まれる食品
・一般的な食品とサプリメントの中間にくるような存在
1980年代頃のアメリカやカナダで、食事療法を研究する医師や、専門家の間で突出して多くの栄養素を含む食品に対して「スーパーフード」という言葉が使われ始めたのがスーパーフードの始まりです。
スーパーフードには、
・抗酸化作用が高い
・老化や生活習慣病の予防ができる
・がんのリスクを下げる
・少量でも栄養・健康成分を効率的にとれる
というメリットがあります。
スーパーフード14選
1. チアシード
チアシードとは、メキシコやグアテマラ原産のチアという植物の実のスーパーフード。
通常乾いた状態で販売されていますが、水分を含むとプルプルしたゼリー状になり、スイーツや料理に使うことができます。
主な栄養成分はオメガ3、植物性タンパク質、抗酸化物質です。
オメガ3は青魚やナッツ類に多く含まれている体に良い脂質。摂取することで血液をきれいにしてくれる効果が期待できます。
植物性たんぱく質もチアシードには豊富です。
チアシードを大さじ2杯摂取すると、1日のタンパク質摂取量の約10%を補うことができます。
また、チアシードに含まれるクロロゲン酸やケルセチンなどには体内で活性酸素が発生するのを予防する効果が期待できます。
チアシードの記事はこちら▼
2. ターメリック
ターメリックとは、インド原産のショウガ科の植物のこと。和名は「ウコン」です。
鮮やかな黄色をしており、色付けとして料理に使われているスーパーフードです。
市販で手に入るターメリックパウダーのほとんどは「秋ウコン」の根の部分を乾燥させてパウダー状にしたもの。
味わいは、ビターで、少し土のような独特な香りがします。
主な栄養成分はクルクミン。
高い抗酸化・抗炎症作用があり、消化不良の改善、肝機能の改善が期待できます。
ターメリックのレシピ記事はこちら▼
3. 亜麻仁油
亜麻仁油とは、アマ科の「アマ」という花の種子である、「アマニ」から抽出したスーパーフード。
亜麻仁油の主な栄養成分は、オメガ3系脂肪酸とリグナンです。
必須脂肪酸であるオメガ3系脂肪酸は熱に弱いので、サラダやスムージーに混ぜて摂取することをおすすめします。
リグナンは、体内の腸内細菌によって分解され、女性ホルモンと同じ働きを発揮します。そのため、ホルモンバランスを安定させ、更年期障害の改善や、乳がんや卵巣がんの予防を助けてくれます。
亜麻仁油の記事はこちら▼
おすすめの亜麻仁油まとめ▼
4. アマランサス
アマランサスとは、ヒユ科ヒユ属の植物。
日本では「赤栗」などと呼ばれ、雑穀の一種として親しまれています。
現在は、NASAが宇宙食としてアマランサスを導入するほど、世界でも栄養価の高さが評価され、「スーパーフード」として注目を集めているスーパーフードなのです。
アマランサスの主な栄養素は、ミネラル、ビタミンE、食物繊維です。
ミネラルの一種である鉄分は、貧血予防に効果的な成分。
他にも、女性ホルモンの働きを整え、生理前の不安定な精神状態をサポートする亜鉛なども含まれています。
ビタミンEには抗酸化作用があり、若々しい肌を保つ手伝いをしてくれます。
食物繊維は便通を良くし、便秘改善する効果が期待できます。
アマランサスの記事はこちら▼
食物繊維の記事はこちら▼
5. キヌア
キヌアとは、ホウレンソウやビーツと同科の植物のスーパーフードです。
キヌアに含まれる栄養素は以下の通り。
・悪玉コレステロールを下げる不飽和脂肪酸
・身体の組織を作るタンパク質
・便秘解消効果のある食物繊維
・貧血を予防する鉄分
・身体の機能を調節するミネラル
・肌荒れを改善するビタミン
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6. ビーツ
ビーツとは、地中海沿岸地方原産のサトウダイコンの一種のスーパーフード。
ビーツの主な栄養成分は食物繊維、カリウム、ポリフェノールがあります。
特に、ビーツにはトマトやレタスの2倍のカリウムが含まれています。
カリウムは身体にたまった余分な水分を排出する働きがあり、むくみ改善も期待でます。
ポリフェノールは抗酸化作用のある栄養成分であり、老化予防など嬉しい作用を持ちます。
ビーツの記事はこちら▼
7. ココナッツ
ココナッツはココヤシという常緑高木の果実です。独特な甘みが特徴で、カレーやスイーツに使うとまろやかで風味の豊かな味になります。
ココナッツの主な栄養成分は中鎖脂肪酸です。
中鎖脂肪酸には脂肪燃焼効果とエネルギーにすぐ変わるという性質があります。
また、ラウリン酸には殺菌作用、抗酸化作用も期待できますよ。
そんなココナッツは、加工方法の違いで様々な食材に変化します。
例えば、熟したココナッツの種子の内側にある固形物を削って絞り、煮だしたココナッツミルク。濃厚でクリーミーな味わいが特徴的です。
また、ココナッツミルクから油分だけを取り出すと、ココナッツオイルとなります。
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8. モリンガ
モリンガとは、ワサビノキ科の植物。
原産地はインドの北西部で、日本では沖縄で栽培されています。
抹茶のような風味が特徴的で、日常的に取り入れやすいスーパーフードです。
モリンガには多くの栄養素が含まれており、特に重要なものでははビタミン、食物繊維、GABAが挙げられます。
ビタミンEは脂質の酸化を予防し、細胞膜を健康にする働きを持ちます。
食物繊維は便秘を改善し、腸内環境を良くするお手伝いをします。
またGABAはリラックス効果や、悪玉コレステロールを減らし、血圧上昇を抑える作用があります。
モリンガの記事はこちら▼
9. アサイー
アサイーはブラジル・アマゾンを原産とするヤシ科の植物。
見た目はブルーベリーに似ていますが、実が大きいのが特徴なスーパーフードです。
アサイーに含まれる主な栄養成分はポリフェノール、鉄分、ビタミン。
ポリフェノールは、ブルーベリーの約18倍も含まれています。
また、鉄分やビタミンから、貧血防止と肌を若々しく保つ効果を得ることができます。
アサイーの記事はこちら▼
10. ケール
ケールとは、アブラナ科の葉野菜。
日本では茨城県や島根県で栽培されているスーパーフード、昔から青汁などの原材料に使われてきました。
ケールの主な栄養成分は、葉酸、カルシウム、食物繊維、ビタミン、ルテイン。
葉酸は、細胞の合成や血液を作る造血作用に重要な栄養素です。
また、カルシウムとビタミンKは骨を強くし、食物繊維は腸内環境を改善します。
さらに、ルテインは目の老化を防ぎ、ブルーライトをカットします。そのため、パソコンやスマホを良く使う方におすすめです。
ケールの記事はこちら▼
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11. クコの実
クコの実とは、ナス科の多年草の食材です。
日本では静岡や岡山県で栽培されています。
クコの実は、昔の中国では世界三大美女の楊貴妃が毎日食べていたといわれる美容のスーパーフードです。
現代の中国でも、クコの実は滋養強壮に良い薬食両用の食材とされています。
クコの実の主な栄養成分は、ビタミン、ポリフェノール、ルテイン、ゼアキサンチン、などです。
ルテイン、ゼアキサンチンには、ブルーライトで傷ついた目を修復する効果が期待できます。
クコの実の記事はこちら▼
12. ザクロ
ザクロは、ミソハギ科ザクロ属の果実として知られているスーパーフード。
日本国内での生産量は限られています。
そのため、市場で見かけるザクロの大半は輸入品です。
ザクロの主な栄養成分は、ビタミン、アントシアニン、カリウム。
ザクロに含まれているビタミンCには強い抗酸化作用があり、疲労回復効果、肌の健康を保つ効果があります。
アントシアニンはザクロに含まれる色素で、抗酸化作用から眼精疲労を軽減する効果を持ちます。
また、カリウムにはむくみ防止効果も期待できます。
ザクロの記事はこちら▼
13. カカオ
カカオとは、あおぎり科の果実。アメリカ南北大陸固有の密林原産。
カカオは学名でテオブロマ属に属し、テオブロマとは神の食べ物という意味です。
カカオの主な主成分はカカオポリフェノール、食物繊維です。
カカオポリフェノールには血圧抑制効果、動脈硬化防止効果、抗酸化作用があります。
また、食物繊維が含まれており、便秘の改善、腸内環境を整えることが期待できます。
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14. スピルリナ
スピルリナとは、0.5mm程の藻の一種。
見た目がらせん状なので、ラテン語で「らせん」という意味のスピルリナという名前が付けられました。
スピルリナは地球が誕生した時から生息している古くからのスーパーフードです。
スピルリナの主な栄養成分は、タンパク質、クロロフィルa、β-カロテン、フィコシアニン、ミネラル、ビタミン。
また、カルシウムも豊富に含まれています。牛乳とほぼ同じカルシウム量が含まれているのも嬉しいポイントです。
スピルリナの記事はこちら▼
スピルリナは栄養の宝庫!注目のスーパーフードを解説【栄養士監修】
不足しがちな栄養をスーパーフードで補おう!
今回はスーパーフードを14種類紹介しました。
スーパーフードは少量でも不足しがちな栄養を取り入れることができるので、ぜひ取り入れやすい食材から日々の生活に取り入れてみてください♪
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