ヴィーガンでもタンパク質不足は補える!|おすすめ食材15選【管理栄養士監修】
私たちの筋肉や髪の毛、ホルモンや免疫など、体のあらゆる部位の構成成分となる栄養素であるタンパク質。
そんなタンパク質は動物性食材に多く含まれるため、一般的にはヴィーガンの食生活でタンパク質が不足しやすいといわれています。ですが、ヴィーガン生活でも食材選びの工夫次第でタンパク質を補うことは可能です。
そこで、今回は管理栄養士監修のもと、ヴィーガンにおすすめの高タンパクの植物性食材を15個ご紹介していきます。
栄養学監修 管理栄養士 河原あい フリーランス ライター&コンサル eCornell Plant Based nutrition 修了 Instagram :@kwhr_ai |
目次
ヴィーガンとは
ヴィーガンとは、動物からの搾取をできる限り行わないという想いのもと、動物性食材を一切口にしない完全菜食主義者のことです。ヴィーガンの人々は、食事面では肉や魚、卵、乳製品、はちみつなどを食べず、生活面では、レザーや毛皮の製品を使わないというライフスタイルを送ります。
1日に必要なタンパク質の摂取量は?
成人の場合、1日に必要なタンパク質の摂取量はおおよそ「体重×0.8〜1.0g」です。例えば50kgの女性の場合、1日に必要なタンパク質は50gとなります。
タンパク質が不足するとどうなる?
筋肉量が低下する
タンパク質は筋肉を作り出す材料です。
日常的に摂取するタンパク質が不足してしまうと、筋肉量が落ちてしまうことで基礎代謝が低下してしまいます。
そのため、筋肉不足により日常生活で疲れを感じやすくなる、体が冷えやすくなる、太りやすくなるなどの諸症状を感じる可能性があります。
特に運動をする人は、日々の食事においてタンパク質を意識的に摂取することが大切です。
肌や髪の毛のトラブルが起こる
肌のハリやツヤ、弾力を維持する成分であるコラーゲンはタンパク質から作られている成分です。タンパク質不足になるとコラーゲン減少につながり、肌のハリやツヤが失われてしまいます。
例えば、肌の弾力はコラーゲンとエラスチンという体の構造を担う構造タンパク質が組み合わさって作られています。
また、髪はケラチンというタンパク質で作られており、不足してしまうと切れ毛や枝毛になってしまいます。
疲労感・思考力の低下
タンパク質が不足すると、やる気を出させてくれる成分であるドーパミンや、リラックス成分のセロトニンなどの神経伝達物質が不足して、疲労感を感じやすくなります。また、神経伝達物質の働きも鈍化する事で思考力の低下が引き起こされます。
ヴィーガンは本当にタンパク質不足なのか?
ヴィーガンは動物性食品を口にせず、タンパク質源として広く知られているお肉や魚などを食べないなんてタンパク質不足になるのでは?と心配になる方が多いと思います。
しかし、結論からいうと植物性食品からでも充分なタンパク質を摂取することが可能です。
例えば、木綿豆腐100g(1/3丁)からは卵1個分のタンパク質(約7g)を摂取することができます。
そして、もっとも大切なのはいろんな種類の高タンパク質食材を組み合わせて食べること。豆腐だけに偏るなどせずに、まんべんなくいろんな食材を取り入れるようにしましょう。
ただし、植物性のタンパク質は豆類や穀類に多く含まれており、野菜や果物にはほとんど含まれていません。そのため、野菜が豊富な食事をしているイメージのあるヴィーガンはたんぱく質が不足しているのでは、と考えられてしまっているようです。
ヴィーガンにおすすめのタンパク質食材15個
1. 大豆
100gあたりのタンパク質:12.9g
日本人になじみの深い大豆。
水煮の状態で100gあたり12.9gのタンパク質を含んでいるので、「畑の肉」と呼ばれています。また、大豆には食物繊維やカルシウム、鉄分も多く含まれています。
中でも大豆に含まれる鉄分は非ヘム鉄といい、そのままでは吸収されにくい性質を持ちます。吸収を助けるビタミンCが含まれる食材と一緒に摂取すると良いでしょう。
2.豆乳
100gあたりのタンパク質:3.6g
大豆から作られた豆乳にも100gあたり3.6gのタンパク質が含まれます。
また、イソフラボンも多く含まれており、女性のエストロゲンというホルモンに働きかけて不安や生理不順改善効果が期待できます。
豆乳に含まれるタンパク質についてもっと詳しく知りたい方はこちら!
3.大豆ミート
100gあたりのタンパク質:15g
まるでお肉のような食感を楽しめる大豆ミート。原料が大豆であるため、タンパク質が豊富に含まれており、ヴィーガン生活を送る方で愛用している人が多い食材です。
商品にもよりますが、平均して100gあたり約15gも含まれています。お肉に近しい食感ですが、カロリーはお肉よりも低く、コレステロールを含んでいません。
4.キヌア
100gあたりのタンパク質:13.4g
キヌアはNASA(アメリカ航空宇宙局)が宇宙食に採用するほど栄養が豊富な穀物です。タンパク質は100gあたり13.4gも含まれています(*1)。これは成人女性が1日に必要とするタンパク質の約1/5の量です。
5.ひよこ豆
100gあたりのタンパク質:10g
ひよこ豆もたんぱく質が豊富な食材で、100gあたり10gのタンパク質を含んでいます。日本はひよこ豆の栽培に適した気候でないため、日本で売られているものはアメリカやメキシコなど海外から輸入されたものです。
6.かぼちゃの種
100gあたりのタンパク質:30g
かぼちゃの種は、かぼちゃまたはスカッシュという野菜の食用の種。
タンパク質は100gあたり30g含んでいます(*2)。
また、かぼちゃの種を一握りしてつかむことができるくらいの量を毎日食べることで、タンパク質だけでなく、アミノ酸、ミネラル、食物繊維、ビタミン、複合炭水化物などの必須栄養素を簡単に摂取できます。
7.アーモンド
100gあたりのタンパク質:18.6g
アーモンドには100gあたり18.6gのタンパク質が含まれています。また、アーモンドには、コレステロールを減少させる効果のある脂質の一種である、オレイン酸が多く含まれています。
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8.ピーナッツ
100gあたりのタンパク質:27g
ピーナッツにはタンパク質が100gあたり27g含まれています。また、ピーナッツは食後の血糖値の上昇度を表すGI値が低く、低糖質なのでダイエットにおすすめです。
しかしカロリーは高いので一日約20粒を目安にして、食べすぎには注意してください。
9.カシューナッツ
100gあたりのタンパク質:9.9g
カシューナッツには普段の食事からは摂取しづらいオレイン酸、代謝アップ効果が期待できるビタミンB1が豊富です。また、タンパク質は50gあたり9.9g含まれています。
さらにカシューナッツに含まれる水溶性食物繊維は血糖値の急上昇を抑える働きがあるので、食前に食べると良いといわれています。
参考:カシューナッツのダイエット・美容効果について詳しく知りたい方はこちら!
10.チアシード
100gあたりのタンパク質:16.5g
チアシードは、低カロリーなのに、他の植物と比べるとタンパク質含有量が100gあたり16.5g含まれており、高タンパク質な食材です。
また、体内でDHAやEPAに変換されるオメガ3脂肪酸のαリノレン酸が含まれており、血液をサラサラにする効果が期待できます。
11.オートミール
100gあたりのタンパク質:14g
主食の中でも人気のあるオートミールは、100gあたり14gのタンパク質が含まれています。
また、水溶性と不溶性食物繊維をバランスよく含んでおり、便秘で悩んでいる方におすすめな食材です。
参考:オートミールのタンパク質についてもっと詳しく知りたい方はこちら!
12.そば
100gあたりのタンパク質:10g
そばは100gあたり10gと、主食の中でも高いたんぱく質含有量を誇ります。十割蕎麦を選べば、グルテンフリーな食材として取り入れることもできます。
また、そばには抗酸化物質であるルチンが含まれており、筋細胞の酸化を予防する効果が期待できるので、運動をしている人に特におすすめな食材となっています。
13.枝豆
100gあたりのタンパク質:10g
枝豆は100gあたり10gのタンパク質を含んでいます。高タンパク質なのに糖質が低いので、ダイエットをしている人にはおすすめなタンパク質源です。
14.そら豆
100gあたりのタンパク質:26g
そら豆には100gあたり26gと多くのタンパク質が含まれており、また、ビタミンB群が豊富です。ビタミンB群には糖質をエネルギーに変えたり、代謝を促す働きがあります。身体に大切な栄養素をそら豆では一度に摂取することができます。
15.ブロッコリー
100gあたりのタンパク質:4.3g
野菜はあまりタンパク質を含んでいないイメージがありますが、ブロッコリーは100gあたり4.3gのタンパク質を含んでいます。その他にもビタミン、ミネラル、食物繊維を豊富に含んでいます。
タンパク質豊富なおすすめレシピ
タンパク質をぎゅぎゅっとつめて簡単に補給できるようにと考えられたレシピです。持ち歩きやすいので、どこでも簡単にタンパク質を補給することができます!
木綿豆腐 | 350g |
オートミール | 700g |
ひよこ豆 | 150g |
枝豆 | 70g |
ムング豆 | 20g |
カボチャの種 | 30g |
ごま | 10g |
おからパウダー | 大さじ2 |
片栗粉 | 大さじ1 |
粉末昆布だし | 小さじ2 |
味噌 | 大さじ1と1/2 |
醤油 | 小さじ2 |
塩コショウ | 小さじ2 |
ごぼう | 150g |
玉ねぎ | 50g |
カシューナッツ | 20g |
茹でたひよこ豆 | 80g |
豆乳 | 180cc |
水 | 180cc |
コンソメ | 一個 |
塩胡椒 | 適量 |
大豆ミート(ブロックタイプ) | 4〜5個 |
醤油 | 小さじ2〜 |
みりん | 小さじ1 |
酒 | 小さじ1 |
片栗粉 | 適量 |
米油 | 大さじ2〜 |
植物性タンパク質をヴィーガン生活に取り入れてみよう!
今回はヴィーガンに不足しがちな「タンパク質」についてご紹介いたしました。
植物性タンパク質にも、複数の選択肢があり十分な量のタンパク質を摂取することが可能です。
また、植物性食品には、タンパク質だけでなく食物繊維・ビタミン・ミネラルなどの栄養素が豊富に含まれているうえヘルシーなので、日々の食生活に積極的に取り入れていきましょう。
とはいえ、日々必要なタンパク質量を気にしながら食事を摂ったり、レシピを考えたりするのは大変ですよね。
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