【世界に広げようヴィーガンの輪】ビーガン王子ことアレックス・デレチさんに聞く、日本でヴィーガンを広めるワケ
ヴィーガンやプラントベースフードのプロフェッショナル・リレーインタビュー「世界に広げよう、ヴィーガンの輪」。今回は “ビーガンを楽しく、美味しく、そして健康に!” をミッションに、モデル・タレント・ヴィーガンアクティビストとしても活動中のビーガン王子ことアレックス・デレチさんです。
アレックス・デレチ・profile
1996年、アメリカ合衆国カリフォルニア州のロサンゼルス生まれ。5カ国語(英語、フランス語、スペイン語、日本語、ドイツ語)を話すマルチリンガル。カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)で日本語を学び、2017年、ビーガンを広げる活動をするため来日。モデル、タレントとして活動しながら「ビーガン王子」としてビーガン情報を発信。2019年には「オーシャン・アンバサダー」に就任。2020年11月よりDMM.Plant-basedのストラテジストに就任し、2021年に「ビーガン王子株式会社」を設立。プラントベースの分野における商品開発、コンサルティングやPR活動も行う。
目次
ヴィーガンになったきっかけ
そいみん:17歳の頃までは、普通の食事をしていたということですが、具体的には何がきっかけでヴィーガンを始めるようになったのですか?
アレックス:僕は子どもの頃からおじいちゃんに「男の子は骨を強くするために牛乳を飲みなさい」と教わって育ちました。あるとき、同級生の女の子がヴィーガンと知り、自分でいろいろ調べて興味を持ったのが大きなきっかけです。それまではヴィーガンという言葉すら知らなくて、あらためて自分の環境を見回してみると、学校の近くにあるお店が実はヴィーガンだったり、肉や乳製品を食べないことが、動物や環境に良い影響を与えることを知りました。
そいみん:どのくらい時間をかけて完全にヴィーガンになりましたか?
アレックス:もともと、エコな生活には興味があったんです。たとえば、こまめに部屋の電気を消すとか、シャワーの時間を短くするとか。日々の生活の中で、自分でもできる環境に良いことはやっていました。ヴィーガンの生活について一週間くらい調べたあと「よし、今日から自分も、もっと環境に良いこと、動物にも、自分にもベネフィットがあるヴィーガンになろう!」と決めました。
そいみん:一週間の決断は早い!すごい行動力ですね。
アレックス:もしも3食のうち1食だけ、いつものハンバーガーをべジバーガーに変えるだけで、3000リットルの水を節約できるなんて、すごいと思うんです。
肉よりも野菜のほうが、体にも、地球にも、動物にも優しいし、win・win・winでしょ。
そいみん:同感です!でも、はじめは、食材探しや料理など大変なこともあったでしょう?
アレックス:確かに最初は、ヴィーガンになったら、あれもこれも食べられないのか?とショックでした。何を食べていいのか全然わからなくて、難しく考えたりもしました。でも、詳しく調べてみると、野菜も果物も穀物もいろいろな種類やバリエーションがあるし、実践してみると意外に選択肢が広いことがわかって。僕自身、料理が好きなので、もっとヴィーガンを広めたいと思うようになっていきました。
そいみん:アレックスさんは、いろいろな国のテイストをご存じでしょう。どんな料理が得意ですか?
アレックス:僕は和食が好きなんです。キンピラやお浸し、お味噌汁をよく作ります。しょうゆ・みりん・シラーチャのお浸し、も~、最高にオイシイ!
そいみん:シラーチャ!それは、逆に新しい味付けですよ。ビーガン王子のオリジナルレシピですね。逆に、苦手なものはありますか?
アレックス:納豆がちょっと苦手。ネバネバ系は慣れないですね。それ以外は、ほとんど大丈夫!もともと、日本には精進料理のようなヴィーガンがあるし、とにかく日本の野菜は、おいしい。日本のヴィーガン食は、世界で一番だと思っています。日本を世界一ビーガン対応が多い国にするのが僕の夢です。
海外のヴィーガン事情について聞いてみた
そいみん:インスタグラムで、海外のヴィーガンフードの写真を投稿されていますね。旅行好きですか?
アレックス:はい、去年はヨーロッパ・フランス・イギリス・イタリア・スペイン・オランダ・ドイツなど、いろいろなところを回ってきました。
そいみん:今、世界のヴィーガン事情はどんな様子ですか?
アレックス:僕の故郷、ロスアンゼルスが一番ヴィーガンが盛り上がっていると思っていたけど、ベルリンが一番でした。現地で、毎週開かれているマーケットに行ってみたら、ヴィーガンソーセージやクレープ、様々な野菜を使ったパティのバーガーなど、おいしそうなヴィーガンフードがありすぎてビックリしました。しかも、べジバーガーなんて、従来の肉を使っているハンバーガーより安い!この状況は、特別なことではなく、すでに日常になっているみたいです。
そいみん:いいですね!日本では、まだいろいろな野菜のパティを選べるところまでヴィーガンバーガー (フード) は浸透していないからなあ…………値段も、普通の食事よりヴィーガンのほうが少し高めですよね。
アレックス:だから、僕ももっとヴィーガンの素晴らしさを伝えていく活動を頑張りたいと思ってます。
ボルダリングやジムで強い体づくりに挑戦中
そいみん:今回、アスリートフード研究家の池田清子先生からご紹介いただきましたが、アレックスさんは、普段運動はされていますか?
アレックス:僕は今26歳なんですが、20歳まではまったく運動をしていなくて ″もやし″ だったんです。
そいみん:もやし!笑
アレックス:ほんとに、もやしみたいに細くて。大学2年の時に日本に来て、友人がボルダリングを勧めてくれて、今では趣味のひとつになりました。
そいみん:ボルダリング、なかなか難しそうなスポーツですが、すぐにできました?
アレックス:いや、見た目より難しくて、初めての時はぜんぜんできなくて。だけど、それが悔しかったから、頑張ってみたら、どんどん上達しました。今は、ボディビルダーのメソッドを勉強して、ボルダリングやジムでのトレーニングをしています。
普段の食生活について聞いてみた
そいみん:食事について教えてください。ご自分でも、お料理をされるということですが、どんなことに気をつかっていますか?
アレックス:プラントベースな食生活でしっかりエネルギーをとろうとすると、量はかなり多めです。一食分の割合的には、4割が野菜、3割がタンパク質 (ソイミートやナゲット、テンペなど) 、3割が炭水化物 (パスタやご飯) という感じです。
そいみん:ヴィーガンプロテインやサプリは取り入れていらっしゃいますか?
アレックス:僕の弟は食が細くて、体質的になかなか太らない (体が大きくならない) みたいで、ヴィーガンプロテインを摂っていますが、僕は、すごく沢山食べられるタイプなので、今のところプロテインには頼っていないですね。サプリは、ビタミンB12と、オメガ3は意識して摂っています。足りない栄養素を補いたいとか、体を大きくしたいなど、みなさんも目標によって、プロテインやサプリを上手に利用したり、食べ方を考えるのがよいと思います。
1週間ビーガンチャレンジ、オリジナルチョコのプロデュース
そいみん:目標といえば、昨年末、ビーガン王子公式LINEアカウント にて 「1週間ビーガンチャレンジ」サービスをリリースされましたね。誰もがヴィーガンを手軽に体験できるということですが、この企画は、どうやって生まれたのでしょうか。
アレックス:世界各国で地球環境問題や健康な食生活に対する意識が高まっています。その中で、プラントベースやヴィーガンの食生活は、個人でもできる重要なアクション。でも、多くの方は、ヴィーガンに興味を持っても、どう始めていいかわからないと思うんです。僕もそうでしたから。日本では、まだまだヴィーガンについての情報が不足しているので、誰もがマイペースに始められる〈1週間ビーガンチャレンジ〉を展開しました。ぜひ、これに沿って、ヴィーガンに興味がある人も、そうでない人も、楽しんでチャレンジしてほしいです。
そいみん:ヴィーガンの基礎知識やおすすめ食材、レシピ、栄養に関するアドバイス、面白くて元気が出る動画やお店情報など盛りだくさんですね。実際にチャレンジしてみた方の反応はいかがでしたか?
アレックス:ヴィーガンの知識やレシピなどは「役に立った!」という声があります。おすすめのお店なども紹介していますが、どうしても都内になりがちなので、地方のお店も教えてほしいという意見をもらいました。今後は、そのあたりも、発信していきたいです。
そいみん:アレックスさんは、甘いものも大好きだとうかがいました。オリジナルのヴィーガンチョコレートもプロデュースされてますね。
アレックス:いまのところ、2種類 (ダークとミルク) を僕のブログ内のショップで販売しています。
そいみん:このキャラクター、ずっと気になっていたんですが、モチーフは恐竜?
アレックス:そうです!恐竜のようなパワフル (強い) イメージを自分に照らし合わせています。恐竜が王冠をかぶっていたり、いろいろな色の角、お腹にヴィーガンのVマーク、見れば見るほどボクの分身のような存在!
そいみん:ちびっこにも人気がでそうなキャラクターですね!
アレックス:化学調味料、白砂糖、乳製品、パーム油、乳化剤、添加物などを一切使用していません。アレルギーを持つお子様にも召し上がっていただけます。スーパーフードも入っているので、美容や健康を気にされている方にもおすすめします。
そいみん:最近はSNSだけでなく、Youtubeの発信も積極的ですね。これからも、ヴィーガンの新しい企画、新しい商品開発など、ビーガン王子の活動に期待しています。では、最後に、ヴィーガンのお友達をご紹介ください。
アレックス:僕と同じくヴィーガンモデルで、サステナブルライフクリエーターのMiyuこと、前本美結さんにバトンを渡します。コスメ情報などを聞いてみると面白いかも!
まとめ〈インタビューを終えての感想〉
ザ・スーツカンパニーのモデルもしているビーガン王子。背が高くてスリムでソフトなイケメンですが、実は負けず嫌いで、芯の通った一面もあり、そのギャップが印象的でした。今後も、ヴィーガンを楽しく、美しく、世界に広めてくれるキーパーソンとして注目していきたいと思います。
“ビーガンを楽しく、美味しく、そして健康的に!” を体験できる新サービス
「1週間ビーガンチャレンジ」に参加するには、ビーガン王子公式LINEアカウントを登録し、「ビーガンチャレンジ」とメッセージを送信するだけ。1週間毎日、ビーガン体験をサポートする情報がLINEで届きます。
公式LINEアカウントの「ビーガンの電卓」では、ビーガン生活により地球環境にどれだけ貢献ができるか(水の節約、森林保護、動物の命、穀物量、二酸化炭素排出量)を数字で見ることができます。
公式LINE:https://lin.ee/yQ4p6nz
ビーガンの電卓:https://veganoji.jp/about/vegan-calculator/