雑穀米の効果・効能とは?含まれている栄養素も解説します
お米に少し足すだけで、彩りが加わり栄養価がアップする雑穀米。さまざまな種類の穀物が入っており、健康に良いイメージを持つ方が多いかと思います。
しかし具体的に雑穀米にはどのような栄養素が入っていて、健康効果が期待できるのか知っていますか?
今回は、雑穀米に含まれる栄養素と効果について解説します。
栄養学監修
管理栄養士 河原あい フリーランス ライター&コンサル |
雑穀米とは
雑穀米とは、玄米、アワ、キビ、もち麦などの穀物を白米に混ぜ込んだものを指します。
雑穀米はご飯を炊く前に白米に雑穀を混ぜるだけで良いので、日々の食事に取り入れやすい食材です。
雑穀は、入っている穀物の種類の数によって呼び名が変わります。
例えば、「五穀米」とは米、粟、麦、キビ(またはヒエ)、豆の5種類の穀物が入った雑穀米のこと。
「十穀米」は大麦、粟、キビ、黒豆、緑豆、小豆、黒米、発芽玄米、黒ごま、アマランサスなどの10種類の穀物が含まれています。
製品によって含まれている穀物の種類は変わるので、ぜひお好きな配合の雑穀を見つけてみてくださいね。
雑穀米に入っている穀物の栄養と効果とは?
玄米
玄米とは、もみ殻だけを取り除いた精製されていないお米のことです。
主な栄養成分は、ビタミン、ミネラル、鉄分、食物繊維です。
ビタミンB1は神経の機能を正常に保つビタミンB1や、赤血球を形成するビタミンB2。
それらに加えて、骨や歯を形成するミネラル類、腸内環境を改善する食物繊維なども含まれています。
アワ(粟)
アワとは、イネ科の植物。
主な栄養成分は食物繊維、鉄、ミネラルです。
食物繊維:便のかさを増し、便秘改善をして腸内環境を良くする効果が期待できる栄養素です。
鉄:ヘモグロビンの構成成分で貧血予防効果があります。
カリウム:体内の余分な水分を排出する作用があります。
麦
麦とはイネ科の植物です。主な麦の種類として「うるち麦」と「もち麦」の、2種類があります。どちらの麦も、主な栄養成分は食物繊維、ミネラル、ビタミンです。
うるち麦はでんぷん成分であるアミロースを比較的多く含んでおり、粘り気が少ないのが特徴です。
一方、もち麦は、アミロペクチンを多く含み、βグルカンで腸内環境を整えます。
また、うるち麦を使った押し麦も、雑穀米に含まれていることがあります。
押し麦とは、精麦した後に蒸気で加熱して柔らかくしてローラーで押しつぶしたもの。通常の麦と比べて水分を含みやすくなり、消化しやすくすることができます。
キビ(黍)
キビとは、イネ科の植物です。
主な栄養成分は、タンパク質、食物繊維、亜鉛、マグネシウム。
中でも亜鉛は白米の2倍、食物繊維と亜鉛の量は白米の3倍の量です。
タンパク質は髪や皮膚を形成し、亜鉛は代謝や免疫の機能をサポートする役割を果たします。
ヒエ(稗)
ヒエとは、イネ科の植物です。
主な栄養成分は食物繊維、ミネラルです。
鉄分やカリウムなどのミネラルが豊富に含まれており、皮膚や骨などを構成する細胞の生まれ変わりをサポートしてくれる働きがあります。
豆
豆とは、マメ科の植物です。
豆は主要な栄養成分によって、大きく2種類に分けられます。
1つ目はあずき、ささげ、いんげんまめ、えんどう豆などの炭水化物を多く含む種類です。
2つ目は大豆や落花生などの脂質を多く含む種類です。
どちらのグループにも多く含まれる栄養成分は、ビタミンB群、ミネラル、食物繊維。
ビタミンB群は、エネルギーの代謝に重要な役割を果たしています。
雑穀米を食べて得られる効果
ダイエットの補助効果
雑穀米は消化に時間がかかるため、血糖値の上昇を緩やかにする食材です。
血糖値の上昇が激しいと、インスリンという物質が過剰に分泌されます。
インスリンが過剰に分泌されると、脂肪をため込みやすくなり、太りやすくなってしまいます。
雑穀米は血糖値の上昇を緩やかにすることで、インスリンの過剰分泌を抑えて太りにくくすることができます。
また、雑穀は白米に比べて歯ごたえがあるので、自然とよく噛んで食べるようになります。
よく噛むことで満腹中枢を刺激し、食べすぎによるカロリーオーバーを予防することができます。
腸内環境の改善
雑穀米に含まれている穀物のほとんどに、食物繊維が多く含まれています。
その食物繊維の多くは便秘解消効果のある、不溶性食物繊維です。
便秘が改善されると、老廃物が排出されやすくなり、腸内環境を整えることができます。
また、栄養素が吸収されやすくなるので、免疫力を上げることができます。
若々しさを保つ美容効果
雑穀米には、肌のターンオーバーを促進する抗酸化作用のあるビタミン、ミネラルなどの栄養素が豊富に含まれています。そのため、若々しさを保つ効果や、美容効果が期待できるでしょう。
雑穀米に合うおかずレシピ
ここからは、ヴィーガンレシピサイト「ブイクック」から、雑穀米に合うおかずレシピをご紹介していきます!
こにーさんの厚揚げテンメンジャン煮
味のしみた厚揚げに雑穀米ご飯がよく合います。
厚揚げでボリュームが出るので食べ盛りのお子さんにおすすめです。
材料(3人分)
厚揚げ 2パック
玉ねぎ 1個
赤パプリカ 1個
ピーマン 2個
テンメンジャン 大さじ3
だし カップ1半
片栗粉 大さじ3~
vegehealthyさんの紫大根の塩麴和え
大根と塩麴の自然な甘さが美味しい和え物です。
シンプルな味付けだからこそ、雑穀ご飯のおいしさを引き立ててくれます。
材料(1~2人分)
紫大根 1/4本
オリーブオイル 大さじ1
塩麴 大さじ1
黒コショウ お好みで
ベジギャル☆さんのカブの浅漬け
漬け具合によって味の変化を楽しむことができる浅漬けです。日持ちがするところも、嬉しいポイントです。
材料(カブ2個分)
あやめ雪カブ 2束
塩 大さじ1
昆布 適量
鷹の爪 輪切り3~4個
雑穀米で手軽に健康ライフを送ろう!
今回は雑穀米の効果について解説していきました。
健康的な食事をしたいと思っていても、手の込んだ料理は時に億劫に感じてしまうことも。
しかし、雑穀米は手軽に栄養アップできる食材なので、積極的に取り入れていきたい食品ですね。
また、ぜひ雑穀米を食べる際には今回ご紹介したレシピと共に食べてみてください。
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